【 皮脂を補うスキンケア 】スクワラン
◆足りなくなった皮脂を補う
「足りなくなった皮脂を補う」ことが「スキンケアの基本(のひとつ)」と考え、「皮脂にある成分」を補ってあげる。このテーマを考えています。
今回は、「スクワラン」について取り上げます。
スクワラン
スクワランとは
「スクワラン」を説明するにあたって、まず「スクワレン」の説明をする必要があります。
「スクワレン」は、ヒトの身体のいろいろな組織中に存在する「不飽和炭化水素」です。
皮脂にも12~15%程度存在します。
このスクワレンは、酸化しやすいという特徴があります。
スクワレンは酸化しやすいことで、他の物質の酸化を防ぐ、抗酸化の働きもあるとされます。
「不飽和炭化水素」スクワレンに 水素添加してつくられる「飽和炭化水素」が「スクワラン」です。
無色無臭の透明な油液です。
スクワランの分子構造
スクワランの分子構造は、C(水素)とH(炭素)のみでできている炭化水素。
C30H62
水と馴染む部分が全くないので、水分閉塞性(蓋をする効果=オイルシール効果)が高い。
酸化安定性が高い。
皮脂の中のスクワレンの割合
皮脂の中に約12~15%程度存在する。
スクワランの特徴
●毒性、刺激性が全くない。
●きわめて安定性が高く、酸化、変質しにくい。
●皮膚への湿潤性に優れている。
●使用感がとても良い。
●のびが良い。
●皮脂膜のスクワレンと同質の成分。
スクワランを使用する際に知っておきたいポイント
●皮脂に含まれているのはスクワレン。スクワランはスクワレンに水素添加して安定化させた成分のため、厳密には皮脂に含まれている成分ではない。
●オイルの役割のひとつである「オイルシール効果」を考えると、もっともその効果が高いオイルである。
●刺激が極めて少ないという部分も重要。
●スクワレンと同質の物質であることも意味があるように思われる。
●「保湿」という観点から重要な役割を果たす成分(オイル)であると思う。
●脂肪酸を含まないから、単体での使用ではなく、脂肪酸を含む美容オイルと併用するのがオススメ。
●スクワランは、皮脂の12~15%を占めるスクワレンの類似物質。
●刺激がなく、使用感も良いため、オイルシール効果目的には効果的。
●スキンケアに取り入れた方が良いオイル。単体使用ではない。
※参考文献、情報収集
この記事は、以下の会や、本などで情報収集、勉強したことを参考に書きました。
Natural Life & Beauty Academy
一般社団法人日本リポニュートリション協会
日本脂質栄養学会
脂質栄養学(菅野道廣 著:幸書房)
化粧品成分検定公式テキスト(一般社団法人化粧品成分検定協会編:実業之日本社)
化粧品成分ガイド(宇山侊男 著、岡部美代治 著、久光一誠著:フレグランスジャーナル社)
皮膚はすごい(傳田光洋著:岩波書店)
こだわり商品研究所でご紹介しているスクワラン
スクワラン100
【こだわり商品研究所ストア】
https://www.kodawari-store.com/c/skincare/squalane